聖霊の助けを祈りつつ 牧師 中田義直
わたしたちは、主にある兄弟姉妹の愛をもって愛し合い、互いの喜びと悲しみを共に分けあいます。 (「教会の約束」より)
これは、四ヶ月に一度、主の晩餐式の時に共に読み交わしている「教会の約束」の中の言葉です。
ヨハネによる福音書13章に記されているように、イエス様は十字架の時が近づく中、弟子たちに「互いに愛し合いなさい」とお命じになりました。そして、それをイエス様は「新しい掟」とおっしゃっているのです。
十戒がそうであるように、聖書に記されている「掟」は神様と人、人と人とを結ぶものです。間もなく、弟子たちのもとを去らなければならないイエス様は、弟子たちとご自身の「絆」と弟子たち同士の「絆」をしっかりと結び合わせるために、新しい掟を示されたのです。
そして、「互いに愛し合いなさい」ということが掟として与えられていることには、もう一つ意味があります。それは、「愛する」というのは私たちの意志にかかわることだ、ということです。恋愛や情愛は、心のうちから湧いてくる感情という面が強いでしょう。しかし、ここでイエス様が示されているの「愛」には、感情を超える意志が求めらています。
感情を乗り越えるのは容易なことではありません。ですから、私たちは聖霊の助けを切に祈り求めながら、この約束を交わすのです。