主の「恵」によって                 牧師 中田義直

教会の墓地が完成しました。今日の午後、最初の墓前礼拝を行います。墓前礼拝では、建立感謝の時と共に納骨式を行います。
教会墓地をたてるにあたって、祈りつつ私たちは話し合いを重ねてきました。そして、墓石には「憩いのみぎわ」という言葉を記しました。これは詩篇23篇の言葉です。口語訳聖書に「主はわたしを緑の牧場に伏させいこいのみぎわに伴われる」と記されています。現在、私たちの教会で用いている新共同訳聖書で同じ個所は「主はわたしを青草の原に休ませ、憩いの水のほとりに伴い」と訳されています。
詩篇23篇の作者として伝えられているダビデ王は少年の時、羊飼いの仕事をしていました。乾燥地帯のイスラエルの荒れ野で羊を養い導く羊飼いたちにとって、青草の原、そして、水辺(みぎわ)は「命」に平安をもたらす憩いの場所です。ダビデは、神と共にいることはたとえ荒れ野の中であっても心と命に安らぎが与えられると、神を讃美しているのです。
主イエス・キリストは十字架の死と復活を通して、私たちに永遠の命を与えてくださいました。そして、イエス様は、死は終わりでないことを私たちに教えてくれました。
イエス・キリストの復活を信じる私たちにとって、墓は人生の終着点ではなく、緑と潤いの絶えることの無い永遠の憩いの場所への約束を確認する場所となりました。ここに大きな主の「恵」があるのです。