福音伝道をささえた献金運動             牧師 中田義直

わたしたちはこの教会をささえ、全世界に主の福音をのべ伝えます。そして、神のみ旨の行われるために喜んで献金をいたします。
(「教会の約束」より)

日本の多くの教会は、海外のクリスチャンたちの献金によって支えられてきました。私たちの教会が加盟する日本バプテスト連盟もアメリカの南部バプテスト連盟からの莫大な献金によって支えられてきました。
ところでこのようなアメリカの教会もかつて財政的な危機に直面した時期がありました。独立前のアメリカの教会はヨーロッパの教会の傘下にありました。その多くは国教会でしたので、クリスチャンたちには教会税が課せられていたのです。それは、「税金」であり、義務でしたので自発的に献金を捧げる姿勢が育っていませんでした。そのため、アメリカが独立し、多くの教会が国教会から離れた時、クリスチャンたちは献金の大切さを知りませんでした。そのため、教会は財政難に陥ってしまったのです。
そのような教会の状況、特に困窮する牧師たちの姿に心を痛めた信徒たちが献金運動を始めたのです。それは、「十分の一献金運動」と呼ばれて全米に広がりました。これによってアメリカの教会は財政的に安定し、さらに宣教師の派遣など、積極的な国外伝道が行われました。アメリカの信徒たちの献金運動に支えられて、私たちにも福音が届けられたのです。