神の恵みへの応答として               牧師 中田義直

わたしたちは神の恵みによって、イエス・キリストを主と信じ、バプテスマを受けて、主の教会に加わったので、聖霊の導きによって、喜んで互いにこの約束をいたします。       (「教会の約束」より)

今月から第一主日のメッセージでは、『新生讃美歌』に掲載されている「教会の約束」をテーマとして御言葉に耳を傾けていきたいと思います。
バプテスト教会は、神様から託された働きを信徒が皆で担っていく、という姿勢を大切にしてきました。そして、この姿勢を示すために初期のバプテストの人々は互いに「共に働きを担う」という約束を交わしました。このバプテスト教会の信仰の姿勢が「教会の約束」にも表れています。
この「教会の約束」の冒頭部分には、私たちが約束を結ぶ理由が示されています。その理由は「神の恵みを受けたから」ということです。
約束は自分の意志で結ぶものです。しかし、「教会の約束」は、私たちの意志を超える「神の恵み」を示します。信仰も、バプテスマも、教会のメンバーとなることも「神の恵み」によって与えられたもの、という理解に立っています。そして、この「神の恵み」に応えるために、私たちは共に主なる神様の働きを担う、という約束を結ぶのです。
初期バプテストの人々は、神様からの恵みに対する応答として、喜びのうちに、自ら進んで「主の働きを共に担う約束」を交わしたのです。