主の贖いを信じて                  牧師 中田義直

新しい年、最初の主の日の礼拝、私たちは「主の晩餐式」にあずかります。「主の晩餐」は、イエス様が私たちの罪を贖うために十字架で血を流し、贖いの死を遂げてくださったことを記念する礼典です。この「主の晩餐」の礼典は教派によっては毎週行われることもあります。その一方で、クリスマスやイースターといった特別な時に年数回行う教会もあります。そして、パンや杯についての理解に違いもありますが「イエス様の贖い」「罪の赦しを確認する」という意味は共通しています。
ところで、最近は「主の晩餐」を異なった理解で行う教会もあります。それは、イエス様の五千人の給食、四千人の給食の出来事になぞらえて、分け隔てなく人々を招き、糧を与えてくださる主の恵みを思い起こすという理解で行われる「主の晩餐」です。この理解に立って行われる「主の晩餐」では、信仰の有無は問わず、礼拝に集まっているすべての人がパンと杯にあずかります。
私たちの教会の「主の晩餐」は、福音書に記されているイエス様と弟子との最後の晩餐の記事と、コリント書に記されているパウロの言葉を土台として「記念」のための礼典と理解しています。そして、この「記念」はキリストの救いを信じる者が思い起こす「罪の救いの記念」です。ですから「記念」と「信仰」は切り離せません。だからこそ、私たちは主の贖いを信じる信仰により、悔い改めと感謝をもってパンと杯にあずかるのです。